壱岐と亀の関わり

 壱岐を車で巡っていると、至る所に「亀」が入った地名があることに気がつく。

代表的なものは「亀石」交差点や「亀ノ丘城」などだろう。

川辺で甲羅干ししていたり、道をのろのろと歩む亀などを壱岐では確かに良く見るが、地名に付くほど他の田舎より多い訳ではない。

山口麻太郎著書「西海の伝説」には亀にまつわる話が載っている。

その昔、壱岐は勝本町立石の苅田院川から芦辺町深江の川内川尻にかけて、海が通っており、二つの島に分かれていたそうだ。

ある時、一匹の亀が郷ノ浦半城（はんせい）にある津ノ神山の津神社に参詣したところ、潮が急に引いて帰ることが出来なくなったそうだ。

取り残された亀はそのままの状態でとうとう石になってしまったという。

石になった亀は、実は今も存在しており丁寧に祀られている。

場所は壱岐東部・郷ノ浦町牛方触の田んぼの間にポツンとある。形は直径１Mほどの大きな岩であるが、フォルムは確かに亀のように見えないこともない。

GoogleMapにも載っているので、興味がある方はぜひ。